はじめに
このコンテンツでは、インテル® NUC を使用して OpenVINO™ Toolkit と OpenVINO™ Notebooks をインストールする手順についてご紹介します。
本コンテンツ内容は執筆時点 (2023/3/7) で最新のバージョンである OpenVINO™ Toolkit 2022.3 LTS をターゲットとして記載しております。
今回は、 OS として Windows 10 Enterprise 22H2 を使用し、ハードウェアは弊社取り扱い製品のインテル® NUC を使用しました。
この手順は、下記 Intel® Distribution of OpenVINO™ Toolkit と OpenVINO™ Notebooks の github の ULR を参考にしています。
参考:
- Intel® Distribution of OpenVINO™ Toolkit
- OpenVINO™ Notebooks の github
- インテル® NUC コンパクトで非常にパワフルなパソコンをその手に
<今回使用した弊社取り扱い製品>
- 第11世代インテル® Core™ プロセッサー搭載のインテル® NUC
1. 事前準備
STEP 1-1 :
Windows 10 Enterprise 22H2 をインストールします。
STEP 1-2 : Python3.8 のインストール
python.org から Python インストーラーをダウンロードします。必ず 64 ビット バージョンを選択します。今回は 3.8 のインストーラーを使用します。
https://www.python.org/ftp/python/3.8.8/python-3.8.8-amd64.exe
インストーラーをダブルクリックして実行し、インストーラーの手順に従います。
Add Python 3.8 to PATH オプションを有効にして Python を PATH に追加し、インストールします。
インストーラーの最後の Disable path length limit オプションを有効にして、PATH の長さ制限を無効にすることをお勧めします。
コマンドプロンプト で python 3.8 が無事インストール出来たことを確認します。
python -V
STEP 1-3 : git のインストール
このリンクから Standalone Installer の 64bit Git for Windows Setup をダウンロードします。
インストーラーをダブルクリックして実行し、インストーラーの手順に従います。
STEP 1-4 : C++ Redistributable のインストール (Python 3.8 用)
このリンクから、Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージ をダウンロードします。
インストーラーをダブルクリックして実行し、インストーラーの手順に従います。
2.OpenVINO™ Toolkit 2022.3 LTS のインストール
Intel® Distribution of OpenVINO™ Toolkit のリンクを参考にして OpenVINO™ のダウンロード&インストールします。
今回は一番簡単にインストール出来る PyPI での方法を実行してみますので、下のキャプチャのように選択します。
Environment : Development Tools
Operating System : Windows
Version : 2022.3 (Recommended)
Distribution : PIP
選択した Environment、Operating System、Version、Distoribution に合わせて、下記画面のように必要なコマンドが表示されますので、コピー&ペーストして実行します。
STEP 2-1 : 仮想環境を作成します。
python -m venv openvino_env
STEP 2-2 : 仮想環境をアクティベートします。
openvino_env\Scripts\activate
STEP 2-3 : pip を最新版にアップグレードします。
python -m pip install --upgrade pip
STEP 2-4 : バージョンを指定して Development Tools のダウンロードとインストールをします。
pip install openvino-dev==2022.3.0
下記のように、コマンド実行後にメッセージが表示されますが、エラーが発生していなければ環境構築は完了です。
なお、コマンドウインドウを閉じてしまった場合は、再度 STEP 2-2 を実行して、OpenVINO™ の仮想環境をアクティベートします。
openvino_env\Scripts\activate
3.OpenVINO™ Notebooks のインストールと実行
OpenVINO™ Notebooks github の Windows のリンクを参考にして、OpenVINO™ Notebooks をインストールします。
STEP 3-1 : OpenVINO™の 仮想環境をアクティベートします。既にアクティベート済みでしたら不要です。
openvino_env\Scripts\activate
STEP 3-2 : レポジトリをクローンします。
git clone --depth=1 https://github.com/openvinotoolkit/openvino_notebooks.git
STEP 3-3 : cd コマンドで openvino_notebooks ディレクトリへ移動します。
cd openvino_notebooks
STEP 3-4 : 依存関係等のパッケージをインストールします。
pip install wheel setuptools
pip install -r requirements.txt
STEP 3-5 : 全ての notebooks をまとめて起動する方法です。
jupyter lab notebooks
無事起動出来ました。画面左側のサイドバーから notebook を選んで使用します。
各 notebook は notebooks ディレクトリ内のサブディレクトリ内にあります。
STEP 3-6 : Monodepth notebook (深度推定) の例ですが、1つの notebooks を指定して起動することもできます。
jupyter notebook notebooks/201-vision-monodepth/201-vision-monodepth.ipynb
無事起動出来ました。
STEP 3-7 : Notebook の実行
基本的には、上部にある Run ボタンをクリックするだけで、各ステップを実行できます。
上から7番目のコードまで実行したときの結果です。
左のソースの画像に対して、深度を推定した結果の画像が右側に表示されました。
上から11番目のコードまで実行したときの結果です。
左のソースのビデオに対して、深度を推定した結果のビデオが右側に表示されました。
まとめ
用意されている notebooks が多いのですが、下記リンクの Getting Started を参考にお試し下さい。
参考: