はじめに
CyberLink社のFaceMe® Security と Advantech社のWISE-4000シリーズを組み合わせることで、ノーコードで顔認証によるドア開閉などのシステムの接点制御を簡単に構築できます。
その動作確認をしましたので、ご紹介いたします。
CyberLink社のFaceMe® Security と Advantech社のWISE-4000シリーズの詳細は以下となります。
<今回使用した弊社取り扱い製品>
1.システム構成図
1.Android端末のカメラで顔を取得・解析し、顔の特徴量を抽出します。
2.抽出した顔の特徴量をFaceMe Security Central PCへ送り、データベースに登録されている顔か照合し、トリガー設定に基づいてWISE-4050LANを制御します
3. WISE-4050LANの接点制御により、ドア/鍵開閉、パトライト点灯などを制御できます。
これらをソフトウェアのコーディング不要で顔認証システムを構築できます。
2.事前準備
・ 顔認証端末として、Android端末にFace Terminal の .apkをインストールします。
・ Windows PC へ 顔の登録や履歴、データベース管理を行うため、FaceMe Security Central と Microsoft SQL Serverをインストールします。
3.WISE-4050LANのセットアップ
今回、WISE-4000シリーズの有線LANタイプであるWISE-4050LANを使用しました。
12V DC電源/GNDを +Vs / -Vs へ接続し、LANケーブルを接続します。
WISE-4000LANのIPアドレスのデフォルト設定が10.0.0.1となっています。
http://10.0.0.1/configへアクセスすることで、IPアドレス設定を変更することができますが、今回はデフォルトのまま使用します。
FaceMe® SecurityをインストールしたPCのIPアドレスを10.0.0.100に固定し、イーサネットハブを介して、PCとWISE-4000LANを接続します。
また、ブラウザからhttp://10.0.0.1/index.htmlへアクセスすることで以下の画面が表示されDI/DOの制御とモニタが可能です。
4.FaceMe Security Central の設定
FaceMe Security Centralの管理画面に「入退室管理の統合」の項目から、Advantech Wi-Fi I/O Moduleを選択し、次へをクリックします。
任意の名前と接続するWISE4050LANのアドレス、アカウント、パスワードを入力します。
DIDOモジュールに登録されます。ペンマークから詳細設定ができます。
詳細設定で各チャンネルのイベントI/Oルールを設定します。
顔認証されたときにトリガーされる時間帯と、パルス幅を設定します。
顔認証するカメラを指定します。今回はAndroid端末にFaceMe Terminalをインストールしているため、その端末を指定します。
トリガーされる人物グループを指定します。あらかじめ登録した顔をVIP、従業員、ブロックリストに分類しておき、そのグループを指定します。
以上の設定により、イベントI/Oルールが設定できました。
5.WISE-4050LANの動作確認
WISE-4050 LANのStatusを確認すると、顔認証するとDO0にパルスが出力されることを確認しました。
まとめ
一般的に顔認証システムを構築する場合、ドア制御やパトライト点灯を行うために、Web APIなどを使用してコード開発する必要がありますが、CyberLink社のFaceMe® Security と Advantech社のWISE-4000シリーズを組み合わせることでノーコードで顔認証システムを利用した接点制御を構築することができます。
ご興味がございましたら、このシステムをお貸出ししてお試し頂くことも可能です。
詳細説明をご希望の方はこちらにお問い合わせ頂けますと幸いです。
mailto:alt-pm@macnica.co.jp
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