Nios® II SBT のインポート
Nios® II SBT で作成したプロジェクトは、ファイルの構成、BSP Editor の設定、アプリケーションや BSP のプロパティー(コンパイル・オプションやファイル・パス)など、そのプロジェクトが持つ固有の情報を分散して持っていますので、新規にプロジェクトを作り直し、新たに設定を行い、プロジェクトを移動するのは難しい場合があります。
そのような場合、Nios® II SBT ではインポート機能が利用できます。
インポート機能では、アプリケーションと BSP をまとめてコピーできますので、異なるワークスペース間で簡単にプロジェクトのコピーができます。
インポートの手順
(1) Nios® II SBT でインポートするワークスペースを開きます。
(2) メインメニューの File か、Project Explorer 上で右クリックし、Import... を選択します。
(3) Import ダイアログで General ⇒ Existing Project into Workspace を選択します。
[ Import Menu ]
(4) Import Project ダイアログで、 Select root directory: にインポート元のワークスペースを選択します。
(5) 選択が確定すると、ワークスペース内のプロジェクト一覧が Projects: に表示されますので、インポートするプロジェクトにチェック※1を入れます。その際、アプリケーションと BSP はセットで選択してください。
※1 ワークスペース内に同名のプロジェクトがあるとチェックボックスがグレーアウトして選択出来ない状態になります。
(6) Options の Copy project into workspace にチェック※2を入れ、Finish をクリックします。
※2 Copy project into workspace にチェックを入れずにインポートした場合、プロジェクトの実体はインポート元のワークスペースに残り、コピーはされませんのでご注意ください。
[ Import Project ]
(7) Project Explorer で BSP に含まれる Makefile を開き、"SOPC_FILE :=" セクションを探し、.sopcinfo ファイルがカレント・フォルダ ( BSP )からの相対パスで指定されていますので、必要に応じて変更してください。
[ BSP Makefile ]
なお、このセクションが、BSP Editor で表示される SOPC Information file: に該当します。※3
(8) インポートした BSP のファイル・パスをローカル・パスに変更するために、Project Explorer で BSP に含まれる settings.bsp を開き、"<BspGeneratedLocation>" セクションをローカル・パスに変更してください。
なお、このセクションが、BSP Editor で表示される BSP target directory: に該当します。※3
※3 SOPC Information file: および BSP target directory: の設定は BSP Editor で変更できませんので、変更の必要があれば手修正が必要になります。
[ BSP Editor ]
(9) 以上でインポートは完了です。BSP Editor で Generate した後、Clean Build して正しくインポート出来たか確認してください。
注意点
本手順は公式に公開されている手順ではないため使用する際にはユーザにて十分に検証後、使用可否をご検討ください。
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