この記事は Quartus® Prime 開発ソフトウェア・プロ・エディション v18.1 で確認した内容をもとに作成しています。
インターフェイスだけのコンポーネント
プラットフォーム・デザイナー の Component Editor を使用すると、ユーザー・コンポーネントを プラットフォーム・デザイナー上で使用できるようになりますが、ロジックが無い状態でインターコネクトのバスをプラットフォーム・デザイナー外部にポートとして出力したい場合があります。
この記事では、プラットフォーム・デザイナー・プロでの操作方法を説明します。
Component Editor を起動して設定
プラットフォーム・デザイナーの IP Catalog で New Component をダブルクリックします。
Type タブ
コンポーネント名、IP Catalog 上での表示名、IP Catalog で表示するグループ名(任意の名前を入力可能)などを設定します。
Signals & Interfaces タブ
使用するインターフェイスとそれに属する各種信号を追加し設定します。Template を使用すると簡単に作成することができます。
今回は例として、Avalon®-MM Slave のインターフェイスを作成しています。
例)Templates メニュー > Add Avalon-MM Simple Slave
信号を追加したら、必要に応じて各インターフェイスの設定を行います。信号の追加・削除、バス幅、駆動クロック/リセット、リード/ライト・タイミング等を設定可能です。
各 Avalon® インターフェイスの詳細は こちらの資料 をご参照ください。
「HDL entity files must be specified. ...」というエラーが表示されたままとなりますが、このまま File メニュー > Save 後、Finish をクリックします。
IP Catalog に表示されていることを確認
生成したコンポーネントが IP Catalog の一覧に表示されていることを確認します。
作成したコンポーネントをシステムに追加
IP Catalog から作成したコンポーネントをダブルクリックするとパラメーター・エディターが表示されます。
Block Diagram で Show signals にチェックすると全ポートが表示されますが、作成した Avalon-MM Slave インターフェイス(下記図 avs_s0)の他に、外部出力用の Avalon-MM Slave とリセットのインターフェイス(下記図赤枠 avs_s01 と reset1)が自動で追加されていることがわかります。
Finish をクリックするとシステムに追加されます。
システムに追加されると、自動で追加されたインターフェイス(avs_s01 と reset1)は Export 欄に名前が入った状態となっており、出力ポート設定となっています。
システムを Generate
接続やアドレス設定ができたら、右下の Generate HDL をクリックしてシステムの Generate を行います。
コンポーネントのファイルを確認
Generate が完了したら生成されたファイルを確認します。
.qsys ファイル(プラットフォーム・デザイナーのシステム情報の保存ファイル)があるフォルダーに生成されている ip フォルダ を開きます。
生成されたコンポーネント名(<システム名>_<コンポーネント名>)のフォルダー以下の Synth フォルダーにコンポーネントのソースファイルが保存されています。
ファイルをテキストエディターで開くと、下記のように avs_s0 と avs_s01 の各インターフェイスの信号が wire 接続された合成用のソースファイルが生成されていることが確認できます。
このように、Component Editor を使用してインターフェイスだけのコンポーネントを生成することができました。
参考資料
- Intel Quartus Prime Pro Edition User Guide: Platform Designer
- Avalon® Interface Specifications